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「デジタルカメラの画像をホームプリンターで印刷する」
デジタルカメラで撮影した画像を、家庭用インクジェットプリンタで印刷したいと思うのは、デジタルカメラユーザーが一度は考えることではないでしょうか。
ところが、自分の持っているデジタルカメラで、どの程度の印刷が可能なのかということについて、よく判らないというご質問をよく頂戴します。残念ながら、e-cameraではインクジェットプリンタやパソコンの取り扱いが無いため、実際に印刷した結果を掲載することができません。
ここでは、一般的な家庭用インクジェットプリンターでデジタルカメラの画像を印刷するためのガイドをご説明します。
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デジタルカメラの最大記録サイズとプリンタの解像度の関係
● ご自分がお使いになっているデジタルカメラの最大記録サイズ(ピクセルサイズ)をご存知でしょうか? CCDの画素数ではありませんよ。
記録サイズは撮影時に「ピクセル」とか「記録画素数」などのモードで設定できる、撮影された画像の大きさのことを指します。最近の200万画素クラスのデジカメであるキヤノンのIXY DIGITAL200/300では、最大が1600×1200ピクセル、500万画素クラスのミノルタディマージュ7では2560×1920ピクセルの記録サイズが選択できるようになっています。
印刷を目的にして写真を撮影されるときは、この最大記録サイズを選択して撮影を行ってください。
● プリンタの解像度は細かなところまで印刷できる指標です。
インクジェットプリンターのトップブランドEPSONの最新鋭機PM920Cでは、解像度が最大1440×720DPIもの精細な印刷が可能ですが、ここでは判りやすくするために720×720DPIのモードを使用して、ミノルタディマージュ7(495万画素)の2560×1920ピクセル画像を印刷してみましょう。
実際に印刷される画像の大きさは、約9cm×6.8cmになってしまいます。これでは銀塩写真のLサイズ(12.7×8.9cm)より小さなサイズになってしまいます。
500万画素クラスのデジタルカメラで撮影した画像がLサイズより小さいなんて! とびっくりしてしまいますが、プリンターの解像度というマジックにかかるとこのような結果になってしまうのです。
※印刷画像サイズの計算式
横(2560ピクセル÷解像度720DPI)×1インチ約2.54cm=約9cm
縦(1920ピクセル÷解像度720DPI)×1インチ約2.54cm=約6.8cm
720×720DPIは1インチ四方に720ピクセルのドットが印刷できると言うことです。
■ 一般的に写真画質といわれるプリンター解像度の指標は300DPIが目安です。
同じ要領で300DPIで印刷したときの印刷画像サイズを計算してみましょう。
横(2560ピクセル÷解像度300DPI)×1インチ約2.54cm=約21.7cm
縦(1920ピクセル÷解像度300DPI)×1インチ約2.54cm=約16.3cm
となり、21.7×16.3cmの印刷画像サイズとなります。これは、A5サイズより若干大きなサイズになりますから、まあ、銀塩写真の2Lサイズより一回り大きな写真になりますね。
これが500万画素クラスの最大記録サイズで写された画像なのですから、300万とか200万画素クラスのデジカメでは、どのようにして写真画質のプリントにしているのでしょうか。
■ 方法は二つ、画像補完と解像度を下げること。
● 画像補完とはデジタルカメラで撮影した記録サイズの画像を、更に大きな記録サイズの画像に変換するために、フォトレタッチソフトなどで用いられる方法です。
具体的には、キヤノンIXY DIGITAL200/300の最大記録サイズ(1600×1200ピクセル)を4倍(3200×2400ピクセル)にするために、ソフトウェアを用いて、足りない部分の画素データを推測して追加してゆくと言うことです。
これにより、解像度300DPIのプリンターで印刷したときに、標準では約13.5×10.1cmにしかならない画像を約27.1cm×20.3cmで印刷することができるようになります。
ただし、画像補完を用いて印刷した画像は、正確には基のデータに3倍の補完データを追加したことになりますから、基の画像のコピーというものではありません。
このため、基の画像よりは間違いなく画質の低下が見られることや、データサイズが補完データ分だけ確実に大きくなることをお忘れなく。
● プリンターの印刷解像度を下げる。
プリンターの解像度を下げてくると、シャギーと言われるギザギザが目立つようになってきます。その分だけ、印刷したときの印刷画像サイズを大きくすることが可能です。それでは、シャギーが目立たずある程度の大きさに印刷することができる解像度はどの位なのでしょうか。
プリンターの印刷方式や性能によっても異なりますが、サービスサイズ程度では150〜200DPI、A4サイズでは300DPI程度が必要だと言われています。
逆に、キヤノンIXY DIGITAL200/300の最大記録画素数の画像を用いて、2Lサイズ程度のプリントを得るためには、解像度を約230DPIの解像度で印刷しなければならないと言うことになります。
■ まず、プリンターの解像度を下げられる限界を知りましょう。
重要なのは、お使いのプリンターを用いて画像を印刷したときに、シャギーが目立たず我慢できる解像度の下限を確認することです。これは、プリンターの仕様にも寄りますが、印刷解像度を自由に選べない限界のようなものがあるからです。例のように、EPSONのPM−920Cでは、最低解像度が360DPIに設定されており、これ以上解像度を下げることができません。このため、画像補完を用いて、印刷目的に合った記録画像サイズまで、画像データを補完することが必須になります。
また、100DPI とか200DPIなどという、切れの良い解像度しかほとんどのプリンターはサポートしていません。中間の150DPIで印刷などという芸当はできない機種が多いのです。
この場合も、画像補完によりちょうど良い印刷画像サイズが得られるまで補完を行う必要がありますね。
(ペイントソフトなどでは、画像へ設定したDPI値どおりに印刷ができるものもあります、こちらだとDPI値の変更だけで画像をリサイズしなくても印刷サイズを比較的自由に変えられます。)
■ デジタル画像の印刷にフォトレタッチソフトの画像補完機能は必須です。
ご案内したとおり、プリンターの解像度設定と画像補完を利用した印刷の方法はご理解いただけたかと思います。
大きな印刷物を印刷したいときは、我慢できる解像度(DPI値)にプリンターをセットし、後は画像補完で大きくして行く。
反対に、予め印刷サイズを固定して、補完により画像サイズを大きくすると、解像度が高くなりきめ細かな画像を印刷することができますが、決して美しくなるわけではないことを覚えておいてください。
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