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「パソコンへのデータ転送」
これからデジタルカメラのご購入をご検討されている皆さんから、「初心者向けのデジカメを紹介して欲しい」というご要望をたくさん頂戴します。サイトを運営する者にとっては大変ありがたいご要望なのですが、これがとても難しいことなのです。
それは、初心者という意味が「恐らく初めてデジタルカメラを購入する人」を指していると思うのですが、実際にデジタルカメラをご購入されているほとんどの方は、自分用やご家庭用で1台以上のフィルムカメラを所有されているのではないですか?
デジタルカメラもフィルムカメラも基本的には映像を記録する道具なのですから、その目的は写真を撮るということに尽きますね。では、フィルムカメラを十分使いこなしている方がデジタルカメラを購入しようとすると、はたして「デジタルカメラ初心者」と言うことになるのでしょうか。
確かに、写真屋さんへフィルムを持って行くと写真が出来上がってしまうフィルムカメラに比べ、デジタルカメラは電気やパソコンの知識が無いと選びにくい部分があると思います。でも、操作や機能についてはフィルムカメラを使うときとあまり大差がありません。それは、フィルムの代わりに記録メディアを用いる点や、カラー補正フィルターの代わりにホワイトバランスがある程度の違いしかないのですから。電源を入れてシャッターを押す。この操作自体はまったくフィルムカメラと同じです。
そのような意味から、「自分はデジタルカメラ初心者」とお考えの皆さん。決してデジタルカメラは操作が難しくて、使いにくい機械ではありません。しかし、残念ながらデジタルカメラ自体がパソコンの周辺機器の延長線上にある限り、パソコンとのかかわりを無視することができません。きっと、「デジタルカメラ初心者」とおっしゃる皆さんの多くは、パソコンとデジタルカメラ固有の機械的なことばに少しばかり抵抗感があるのではないかと思っています。
そこで、今回はデジタルカメラとパソコンとの関係の第1歩、デジタルカメラとパソコンとの接続に関するご説明をさせていただきます。
まず、皆さんがお使いになっているパソコンはどのようなものをご利用でしょうか?
え? 意味がわからない? ここでどのようなものとお伺いしたのは、大きなデスクトップ型ですか?とかノートタイプですか?という質問ではなく、パソコンに搭載されている基本プログラム(OS)をご利用なのかお伺いしたのです。世界的に広く普及しているのはWindows系とMac系のOSを搭載したパソコンが圧倒的に多いはずです。どちらのOSを搭載したパソコンでも基本的にデジタルカメラのデータをパソコンに取り込むことが可能ですが、そのOSのバージョンというものが存在します。例えばWindows95/98(ウィンドウズ95/98)とか、MacOS8.5.1(マックオーエス8.5.1)などと呼ばれるものがその一例です。
デジタルカメラとパソコンを接続する最新の規格はUSB接続で、WindowsはWindows98、98SE、ME、2000がインストールされ、USB端子を搭載しているパソコン。MacはトランスルーセントカラータイプのPowerMacG3やiMacで、MacOS8.5以降を搭載したパソコンが対応しています。
また、それ以外のパソコンの場合は3つの選択が考えられます。デジカメ本体がシリアル接続対応であれば、パソコンのシリアル端子との接続。シリアル接続でなければフラッシュパスというフロッピーディスク型アダプタを用いた転送。ノート型パソコンであれば、カード型アダプタをスロットに挿入する方法など、お使いのパソコンによって、接続する(できる)方法が異なってしまうのです。
接続方法として最も簡単な方法は、USB接続による方法です。多くの場合、デジタルカメラとパソコンのUSB端子同士をケーブルで接続するだけでパソコン側からデジタルカメラにセットされた記録メディアの内容をパソコンにコピーしたりすることができます。また、デジタルカメラ側がUSB端子を持っていないときは、USBカードリーダー/ライターを用いれば、記録メディアをリーダー/ライタにセットするだけで同じように利用することが可能です。一部には特殊なプログラムを必要とする機種もありますので、ご購入時にご確認くださいね。
次に、ノートパソコンのスロットにPCカードアダプタを用いてデータを転送する方法です。ノートパソコンにはあらかじめ、カードソケットサービスのプログラムがセットされているはずですから、この方法も、記録メディアをPCカードアダプタにセットしてパソコンのカードスロットに挿入するだけでUSB接続と同様の操作が可能です。特に、特殊なプログラムが必要となることはほとんどありません。
さて、これ以外の方法はかなりの時間とソフトウェアをセットアップする技術が要求される方法になってしまいます。
まず、フラッシュパスを用いるには、パソコンにフロッピーディスクユニットが搭載されていることが必須です。まあ、フロッピーの無いパソコンも最近では販売されていますから、お断りをしておきますね。フラッシュパスは、記録メディアをフロッピーディスク型のアダプタにセットして、フロッピーディスクユニットからデータを転送する機器です。ご利用になるには、あらかじめ付属のディスクなどから、プログラムのセットアップを行い、データが読み取れる環境作りが必要になります。
また、残りの1つはシリアル接続による転送です。これは、デジタルカメラ側が対応していなければどうしようもありません。パソコンのシリアル接続端子とデジタルカメラの入出力端子を直接ケーブルで繋いでしまうからです。もっとも、最近のノートパソコンなどは、シリアル端子を搭載しない機種もありますから、一概にデジタルカメラ側の問題とも言えませんが。
こちらも、フラッシュパスと同じように、専用の接続プログラムが必須です。ケーブルを繋いだだけでは、何の操作も行えませんのでご注意ください。
最後に、デジタルカメラとパソコンを接続したとき、その方法ごとのデータ転送時間の目安を載せておきます。ちなみに、測定環境はWindowsパソコンとUSB接続はフジのUSBアダプタ(SM-R1)、フラッシュパスは同じくフジのフロッピーディスクアダプタ(FD-A2)、シリアル接続はコダックのDC280JZoomをわざわざシリアルケーブルで接続しました。(DC280JZoomはUSB接続も可能です。)
| 接続方法 |
転送データ量 |
転送時間 |
| USBカードリーダー/ライター |
16MB(メディア=SM・32MB) |
約20秒 |
| フラッシュパス(32MB対応) |
16MB(メディア=SM・32MB) |
約7分15秒 |
| シリアル接続 |
3.4MB(メディア=CF・4MB) |
約10分30秒 |
※シリアル接続で16MBを転送するとあまりに時間がかかり過ぎるため4MBのコンパクトフラッシュを用いました。
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パソコンにデジカメを繋いでデータを加工したい、データを保存したいというニーズを満たすために、かなり多くの知識が必要になりますね。
「デジカメ初心者」を自負される皆さん、パソコンが良くわからないと言われる皆さん。お持ちのパソコンがUSBに対応している機種であれば、間違いなくUSB接続を搭載したデジタルカメラがベストです。残念ながら、USB接続ができないパソコンをご利用の方は、ノートであればPCカードアダプタを、デスクトップ型であればフラッシュパスをご利用になることをおすすめします。あまりにもシリアル接続は時間がかかりすぎて、我慢の限界に達してしまいそうですから。
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