- Vol.21 -

「スナップ写真の写し方」

 北海道を除き全国的に梅雨入りしてしまい、毎日雨ばかり降っている今日このごろです。これだけ雨の日が続くと外出することもおっくうになり、家の中にこもってしまい写真を撮ることが少なくなっていませんか?そこで今回は、室内でもできるスナップ写真の写し方練習法を紹介します。

 まず、用意するものはいつも使っているカメラとフィルム(当たり前ですが)。被写体となる気まぐれなペットがいるとOKです。気まぐれなペットがいない方は、気まぐれな同居人に被写体になってもらいましょう。

 もともと、スナップ写真というのは、狩猟用語のスナップショットが語源と言われており、叢から不意に飛び立つ鳥などを瞬間的に撃つといった動作からきています。言いかえれば、写したい被写体に素早くカメラを向け、相手にカメラを意識させないようにして自然な姿を写すテクニックを用いた写真のことです。

 以前のカメラはスナップ写真を撮るために、ピント合わせから露出調整、フラッシュの設定などなかなか難しい事前の撮影準備が必要でした。あらかじめ写したい被写体の明るさや距離などを計算して、カメラを調整しなければきれいな写真が撮れなかったからです。でも、最近のカメラはオートフォーカス(自動焦点)やAE(自動露出)が装備され、更に巻き上げが自動、フラッシュも被写体の明るさに応じて自動で発光するなど、カメラ側の事前設定は皆無となってしまいました。すなわち、カメラマンは被写体の動きと、カメラを相手に意識させないように注意を払えば、だれでも簡単にスナップ写真を写すことができるようになりました。

 まず、スナップ写真を写すときにカメラマンが注意しなくてはならないのは、相手に写真を写すことを意識させないように素早く構図を決めてシャッターを切ってしまうテクニックが必要だと言うことです。ズーム付きのカメラであれば、広い範囲が写せるようにズームを広角側にセットしておくこと、一眼レフカメラの単焦点レンズであれば35ミリくらいのものを用いれば、被写体がファインダーフレームから外れることなく写真に収めることができるでしょう。もちろん、カメラのスイッチは予め入れれておきます。
 次に、被写体の動きを予測することです。人物でもペットでも、"とっておきの表情"をする時があります。例えば人物なら、おもしろいものを見た時とか、プレゼントをもらった時とか、動物ならおいしいエサを与えられた時とか・・。そういう条件を事前に整えておいて相手の反応をじっと待つのも1つの手かもしれません。
 今だ、と思ったときに何気なくカメラを構えて相手の表情が変わらないうちにシャッターを押す。これがスナップショットです。たぶん、チャンスは一度だけです。次からはカメラを意識して表情が硬くなってしまったり、向こうを向いてそそくさとどこかへ行ってしまうかもしれません。

 モデルさんやタレントさんの写真を写すのが仕事のプロカメラマンは、何時間もかけてモデルやタレントさんがカメラに対する緊張がなくなり自然な表情が生まれるまで、何回もシャッターを切りながらここ一番のシャッターチャンスを得るといいます。これは、時間とお金がかかる撮影方法ですが、やはり大切なのは、作られた表情より自然に生まれる表情の方が、"写真がすべてを語る"、つまり、"いい写真"に仕上がるからなのだと思います。

 さて、最後にトレーニング方法ですが、カメラマン自身が"ほんの一瞬でカメラを構え、構図を決めてシャッターを押す"ということに慣れなければなりません。カメラには必ずフィルムを入れて、手ブレが発生していないか、写したい被写体が思ったとおりのフレームに入っていたかなどを後から確認します。そして、カメラの構え方やシャッターの押し方を変えながら経験を重ね、テクニックを磨いていってください。また、写す相手にこれから写真を撮ると意識させないためには、カメラマン自身が緊張していてはなりません。ペットもあなたが写真を撮ろうと緊張してカメラを向ければきっと表情が硬くなります。カメラマン自身がカメラに慣れてリラックスすることが大切です。

 身近な人や動物を被写体とすると、その人や動物の"一番とっておきの表情"をカメラマン自身がよく知っているから、きっといい写真が撮れるでしょう。
 長雨のあいだにスナップ写真撮影の腕を磨き、夏本番には太陽の陽射しのもとで練習の成果を活かして、芸術的な写真にチャレンジしてください。

 
   
 
 
   
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