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「カメラ掃除のおすすめ」
5月も半ばになりました。ちょっと気のはやい台風が小笠原を駈け抜けたようですが、もうすぐあのジメジメ梅雨の季節がやってきます。湿度が高く、中途半端な暑さを感じるこの時期は、汗をかいてもなかなか乾かなかったり、布団がどことなく湿っぽく思えたりして人間にとってあまり快適な時期ではありません。同じように機械であるカメラにとってもあまりありがたくない季節なのです。それは、カメラのレンズにとって大敵なカビの季節になるからです。
ご存知の方も多いかと思いますが、カメラのレンズや一眼レフのピントグラスなどにはカビが生えます。レンズにカビが生えてしまうと、写真をプリントしたときに白い影があるように写ったり、ひどい場合はレンズのシャープさがなくなり、なんとなくぼやーっと写っているピントの合っていない写真のようになってしまいます。
もっとも、最近のカメラはプラスチックレンズを内部に使っているものが多くなっていますので、以前のレンズに比べればカビの発生は抑制されているものと思います。
レンズカビは、ガラスであるレンズの無駄な反射を抑え、光を無駄なく屈折させるために塗布されているコーティングという塗装に、大気中を浮遊しているカビの胞子が付着し、そこに空気中の湿気が湿り気をあたえ、菌糸の成長を促すために発生します。要するにこの時期は、カビの胞子が菌糸を延ばすために最適な季節といえます。まして、雨の日が多くなるためカメラを使う機会も少なくなり、いっそうカビの成長を助けてしまうことになるのです。
それでは、レンズカビが生えていないか確認してみましょう。確認方法は、カメラのタイプによって異なりますが、一般的な方法は明るい場所でカメラのレンズを自分の方に向け、じっくりレンズを観察します。一眼レフのようにレンズが着脱できるタイプのカメラは、本体からレンズを外して望遠鏡のように覗いてみると更に詳しく見ることができます。
レンズカビは、レンズの外側にだけ発生するものではありませんので注意してください。
なにか白っぽい線や星のような小さな斑点がみえますか?
え!見える?。残念ながら多分それはカビだと思います。でも、心配しないでください。写真の写りが気にらない程度のものでしたら、今よりカビを増殖させないようにお手入れをすれば大丈夫。
見えない?よかったですね。それでは、簡単なカメラのお手入れをご紹介しましょう。
まず、レンズを掃除するときは、レンズに傷を付けないようあらかじめブロワーなどで細かな埃を吹き飛ばします。ブロアーが無い方は、浮き輪の空気入れなど空気を吹き付けられるものを使ってください。
え?「口からフーフー」は止めておいたほうが良いと思います。人の吐息は大気中より多くの湿気を持っていますのでかえってカビの成長を助けることになってしまいますよ。
細かい埃を飛ばしたら、レンズクリーナーや柔らかい布で、レンズの円周から螺旋を描くようにやさしく拭いてください。横に拭いたり力を入れると、コーティングが剥がれたり、細かな傷がついてしまったりします。そうなると取り返しがつきませんから・・・。
カメラ本体の掃除については、同じようにして本体の埃をブロアーなどで吹き飛ばしてからセーム皮や柔らかい布できれいに磨くようにすればOKです。せっかくですから、カメラの裏蓋が開けられる機種をお使いの方は、フィルムを装てんする部分の埃もブロアーで飛ばしておくと、フィルムに埃がついたり傷がついたりすることを少なくすることができると思います。
どうですか? うまくいきましたか?
最後に、しばらくカメラを使う予定がない時の保管方法ですが、カメラのケースがあるときはカメラの中にフィルムが入っていないことを確認してからケースに収め、箪笥の上などの風通しの良いところに保管するか、ケースから出して密閉できるポリ袋におせんべいの袋などに入っている防湿剤(酸化防止剤はダメです)と一緒に収めておけばカビの発生を抑制することができます。もちろんカメラ専用のカビ防止剤があればそちらをお勧めします。
ケースに入れたまま箪笥やリビングボードの中に保管すると、家具から出るホルマリンガスの影響により、カメラの油脂や遮光パッキングが傷んだり、衣類から出る湿気でカビを生ずることにつながりますので注意が必要です。
大切な記録をきれいに残すために、道具のお手入れをよろしくお願いします。
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